ノートチェックを効果的・効率的に
ノートチェックは、子どもの成長を図る物差しになります。
きちんとノートがとれていると、学びが飛躍し、
ノートが上手くとれていないと学びが停滞してしまいます。
しかし、たくさんの仕事がある中、丁寧にノートチェックを行う時間はないと思います。
そこで、今回は効率的なノートチェックのやり方を考えていき、少しでも子どもたちの成長につなげられる指導の仕方を探していきましょう。
1 ノートチェックは絶対に並ばせない
ノートをチェックする際に子どもたちに机の前に列を作らせ、並ばせていないでしょうか。
あの時間ほど子どもたちにとって無意味な時間はありません。
もしも並ばせたい場合は、並んでいる間に覚える単語などを用意しておくとよういでしょう。
ノートはできた人から順番に前に置いていき、ノートチェックをする際に近くに呼び、よかった部分を評価したり、直すと良い部分を簡潔に伝えたりすると良いです。
2 一人のノートに20秒
どんなに長くても20秒で評価できるようにしましょう。
長い時間をかけて評価していると結果的に、多くの時間を費やしてしまうことになり、ノートチェックをする機会が減ってしまいます。
それよりも、短い時間で効率よく行い、何度もチェックしてあげることの方が大切です。
そうすることで、結果として一人一人にかけてあげる時間を増やすことができます。
3 評価する観点をあらかじめ決めておく
ノートを見ているとき、何を評価すればよいか迷ってしまい時間がかかっている人はいないでしょうか。
あらかじめ ノートを見る前に、評価する観点を決めておくと、効率的に作業することができます。
評価する観点は、
①丁寧に文字が書けているか(主体性)
②先生や友達の言葉などをメモしているか(主体性)
③黒板以外の情報を自分で調べまとめているか(主体性)
④課題に対する自分の考えがわかりやすくかけているか(思考)
⑤課題に対して適切に思考できているか(思考)
⑥ミニ問題の点数
などがあります。
上記の観点からその日に評価する観点を数点選び、評価していくと良いです。
観点はあくまで参考なので、自分自身の評価の観点を作っていってください。
4 コメントは言葉で直接
コメントを全て書いていたら丁寧で喜ばれるでしょう。
しかし、コメントは全員分書いていくととても大変です。
そのため、コメントではなく、言葉で直接評価してあげると良いと思います。
言葉で直接評価することで、時間をかけず良いところを認め、改善すべき点を伝えることができます。
また、「どうしたこう考えたの?」など、話かけながら評価していくのもお勧めです。
5 評価をスタンプで
スタンプはノートチェックに欠かせないアイテムです。
あらかじめ自分のなかで評価を決めてスタンプを押すようにしておくと、子どもたちに気づかれることなく評価を残すことができます。
例えば、「A:ミッキー、B:ミニー、C:グーフィー」といったように評価に合わせて、スタンプを押すようにします。
すると、誰がどの評価にしたか見ただけでわかるようになります。
忘れては困るので、どの教科も同じ条件にしておくと良いでしょう。
6 日付の入ったスタンプでチェック漏れを無くす
日付の入ったスタンプを使うことで誰のノートをいつチェックしたかはっきりさせることができます。
誰が遅れて出したのかスタンプの日付で一目瞭然なので、言い訳することができません。
より、明確にする場合は、間に合った場合と間に合っていない場合でスタンプの色を変えておくとわかりやすいです。
7 チェックして良いノートは皆で共有
良いノートはそのまま返すのではなく、みんなで共有することが大切です。
ポイントのまとめ方、枠のつけ方など、良いノートを見ることで、周りの子たちはノートの書き方のコツを学ぶことができます。
さらに、皆にノートを見てもらった児童は、皆に認めてもらうことができ、自己肯定感を高めることができます。
見る側にも見られる側にもメリットがあるのでぜひやってみてください。
8 良いノートは懇談会で
授業の内容や、自分の考え、周りの考えなどをわかりやすくまとめているノートは皆のお手本とするだけでなく、 印刷しておき懇談会の時の褒め資料としてとっておきましょう。
そうすることで、懇談会の時に子どもの頑張っている様子を伝えることができます。
特に、ノートで子どもの成長を見せてあげることにより、
こんなところまで見ていてくれるんだという安心感を保護者に与えることができます。
ノートが成長すると学びも深まる
ノートの取り方次第で、子どもの学びは大きく変わってきます。
効率的・効果的にノートをチェックしていき、子どもの学びが深まるようなノートの取り方を指導していきましょう。
そして、良いノートがあふれる学級にしていってください。