跳び箱 開脚跳びのポイント
開脚跳びは跳び箱運動の一番の基礎であり、最初の難関です。
そのため、 指導者が開脚飛びのポイントを知っておくことは、できない子に対して適切な指導を行うことにつながっていきます。
開脚跳びは、助走⇒踏切⇒着手⇒空中動作⇒着地と動作の段階を分けることができ、そそれぞれの動きのポイントをしっておくことが大切です。
助走のポイント
助走は、跳ぶエネルギーを作り出すために重要です。
試しに助走なしとありでやってみてください。
助走があった方が高い段を跳べますよね。
ただ、 エネルギーを上手く伝えれていないといくら助走を速くしても意味がありません。
特に、跳び箱を跳ぶのを怖がっている子どもに遠くからやらせても、跳び箱の前で勢いを殺してしまうことになると思います。
そのため、 怖さがある場合は遠くから助走をとってやる練習は意味がないと考えると良いでしょう。
近い距離からできるように、まずは練習していき、その後少しずつ距離を伸ばしていきましょう。
踏み切りは両足で強く
踏切は音が出るように強く踏み切ることが大切です。
膝を曲げすぎると勢いが上手く上に伝わらないです。
膝を軽く伸ばした状態で片足→両足の順でロイター版に踏み込むと良いです。
また、踏切板を上手く利用することで高く飛べるので、踏切板を上手に使えるよう練習すると良いでしょう。
練習としては、ロイター版の上で3回跳ねてその後前に跳ぶ練習をすると良いでしょう。
慣れてきたら3回跳ねて跳び箱の上でまたがるようにしていきましょう。
上手くロイター版が使えるようになると、ロイター版で跳ねるだけで、跳び箱が跳び越せるようになります。
着手は奥に
手はできるだけ奥についていきましょう。
手が手前にあると、跳び箱の縦の長さの分だけ前に跳んでいかなければならなくなります。
奥についていれば、体が手の位置さえ超えてしまえば、超えてしまうことができます。
手が奥につけているかどうかは、タブレットで撮影したり、友達にみてもらったりしていくとわかりやすいです。
また、奥についているか自分で確認できるようにさせるために、半分より前にガムテープをつけたり、水でぬらしたりなど着手したときに質感がわかるものを置いておくとよいです。
手が奥につけない場合は、うさぎ跳びで遠くにつく練習をしていくと良いでしょう。
肩を着手した位置より前に倒す
よく踏切や着手が改善したのに、跳び箱を跳びきることができずに跳び箱の上に座ってしまっている児童がいると思います。
跳び箱がとべないあるあるの中で一番多いのではないかと思います。
なぜあのようなことになってしまうかというと、 肩が腕をついた位置よりも前にないために、腕が突っ張りのようになってしまっています。
肩が前に倒れていないと、体が前に進むことはありません。
そこで、跳び箱にまたがった状態から、ゆりかごを行い、最後に手をしっかりついて跳び下りる練習をしてみましょう。
突き放しは強く
突き放しは音が出るように強く突き放すのがよいです。
跳び箱にまたがってしまう人は、最後に適当に下りるのではなく、乗ってしまった位置からゆりかごのように動き、突き放しをして跳び箱からおりるようにしていきましょう。
また、近くの人に着手の音を聴いてもらい、より大きな音がでるようになると、強く突き放せるようになっていきます。
着地はビタ止め
着地で動いていないでしょうか。
着地は演技の善し悪しを決める重要なポイントです。
オリンピック選手も着地までしっかりと意識して演技を行っていると思います。
着地ができなくて、けがをしても意味はありません。
特に着地が崩れてしまい、前に倒れてしまう子どもは最後の切り返しができていない可能性が高いです。
跳び終えた後に、前をむくようにすると良いでしょう。
跳び箱の後ろにひかれたマットの後ろに、人を立たせ、指が何本立っているか当てさせましょう。すると、自然と跳び終わった後に自然と体が起き上がるようになります。
怖さがある場合は用具を工夫
怖さがある場合は用具を工夫していきましょう。
跳び箱を、丸めたマットで代用したり、当たってもいたくない跳び箱を用意して練習すると良いでしょう。
どこができてないかしっかり把握して取り組むことが大切
跳び箱はできる、できないがはっきりしやすい競技です。
そのため、 できていない場合は、なにができていないか把握して、指導してあげることが大切となってきます。
あらかじめポイントを知っておき、子どもたちの技能を高めていきましょう。