黒板きれいに書くコツ 板書のテクニック
板書は子どもたちの学びの道筋を示すためにとても大事なもの
板書が汚いと何を学んだのか、わからなくなってしまいます。
なので、大切なことがなんなのか誰が見てもわかるように板書を作り上げていく必要があります。しかし、なかなか板書のコツを教えてくれる先生はいません。教師として必要な能力にも関わらず、教えてくれる人が少ないのです。そこで、今回は後で振り返ったときにわかりやすい、一目で授業の流れが分かる黒板を書くためのテクニックを紹介していこうと思います。
分かりやすい板書を書くためのコツ
1 教材研究を行う
教材研究を行い、 この授業で何が伝えたいかはっきりさせましょう
書きたいことだけを書いていってはなにが大切なのかぼやけてしまいます。
その授業で大切なポイントは1つ、多くても2つにしぼりまとめ
ていきましょう
そして、大切なポイントは文字の色を変えたり、太くしたり、下に線を引いたりして強調していきましょう。
1.5
可能な人はパワーポイントで実際の板書の案をつくっておくと便利です。
全授業分つくっておけば、単元の終わりに一度に復習ができます。
また、大切な語句などをスライドショーで後から出てくる設定にすれば、毎時間復習もできます。使った図もスライドショーで問題にできるので大変便利です。
例えば、歴史上の人物の顔をみせて、名前と行ったことを答えさせたり
場所の写真をみせて、そこはどこか、誰かつくったかなどをクイズにしてもよいでしょう。
パワーポイントが苦手な人は黒板を写真にとり、そこに文字を記入していく選択肢もあります。
写真で取っておくと、本物の黒板の大きさの範囲を意識できるので効果的です。
2 チョークの色を使い分ける
チョークはたくさんの種類があるのでどの色を使えばいいか迷いますよね。
基本は白、黄色、赤の3色です。この色が使いこなせるようになったら残りの色を使い始めてもいいぐらいだと私は思っています。
ただ、赤のチョークは色覚異常の子どもには見えづらいので使いどころを選ぶ必要があります。
基本的には黄色チョークを使いましょう。
他の色も含めて使い方の例は以下のようになります。
白 基本的な文章
黄色 大事なところ
赤色 枠線
めあてや問題、まとめを囲う
青色 水、空、海、川などの絵を表現
めあてや問題を囲う
緑色 草、葉、木などの絵を表現
茶色 地面
赤と青をそれぞれ使う
対照になるものを囲う 線を引く
赤 プラスのイメージ
青 マイナスのイメージ
最近では色覚異常のこどものために蛍光チョークが出ています。こちらを使えば板書に幅をもたせることができます。以下はその参考例です。
大切なこと 黄色
特に大切なこと オレンジ
重要表現や人の名前 青など
そのため、これから先蛍光チョークは主流になっていくと思います。
しかし、まだ学校においていないよという方もいらっしゃるかもしれません。
学校で使ってなければ誰にとっても優しいチョークの必要性を訴えかけ、学校の費用で購入してもらいましょう。
3 線や枠で強調する
大事だなと思う部分や区切りをつけたい部分には線や枠が友好的です。
線にも横線、二重性、波線、点線などがあり、使い分けることができます。
例えば波線は気持ちの表現、二重線は大事な用語、横線は重要なところなど
学級によって決まりをきめておくとわかりやすいです。
4 絵や図を用いる
1回の板書に1~3個の絵や図があると内容理解がしやすくなります。
文字で理解しやすい子と、絵や図があると理解しやすい子がいます。なので、文章だけの板書だと絵や図で理解する子にとってはわかりにくいです。そのため、可能な限りは絵や図を取り入れるようにしましょう。
5 チョークの持ち方
鉛筆のように持ってしまいがちですが、鉛筆持ちはせずに、人差し指を上にし、
親指を下にし二つの指で挟んで書きます。人差し指も下に含めた、3つの指で挟んでかく方法もあるので書きやすいものを選びましょう。
チョークホルダーがあれば、
鉛筆と同じようにもっても書きやすいと思います。
また、握るの力は軽く握るようにしましょう。強く握りしめてしまうと、なめらかに腕や手を動かすことができなくなってしまうので気をつけましょう。
6 黒板との距離感
集中して文字を書くと机と顔の距離が近づきすぎる子どもを見かけたことはないでしょうか。
距離を適切にとらないと、文字や全体のバランスを上手く見ることができません。
すると文字が曲がっていってしまいます。
板書のときも同じです
必死に字を書くあまり、顔と黒板との距離が近くなってはいないでしょうか?
書いている行全体が見えるように適切に距離を取り、文字を書くようにしましょう。
黒板こそ教師の力量の見せ所
黒板は毎日書き、子どもたちは毎日目にします。1授業の流れが分かりやすい板書を書き、子どもたちに尊敬される先生になりましょう。