誰でも簡単にできる逆上がり 小学校の体育の授業で
鉄棒の授業で子どもたちがつまずきやすい逆上がり。
できる子はすぐにできてしまいますが、できない子にとっては大きな壁となってきます。
勢いのつけ方や、回転方向のコントロールなどのポイントを指導する側がしっておけば、子どもたちはより効果的に学んでいくことができます。
理想の動作を知っておき、子どもたちの成長につなげていきましょう。
〇蹴る向きを頭の後ろに
逆上がりをするときは、どの方向にけり上げ、キックをするのがよいのでしょうか?
実は、キックの蹴り上げは自分より前にするイメージだと、鉄棒を中心にしてまわっていくことができません。
そこで、 キックする脚は、頭の後ろを蹴るイメージであげていききましょう。
上を蹴るという人がいますが、それだと体が回っていかず、落ちていってしまうことが多いです。
キックを後ろにするイメージを持つことで、鉄棒を中心に後ろへの回転が作れます。
上手くできない場合は、 つりざおのように吊り下げたボールや、友達の手を、頭の後ろの方においてもらい、それを蹴るようにして回ると良いと思います。
それでも上手くいかないようであれば、 マットに寝転んで後ろに蹴る練習をすると良いと思います。
〇キックする脚は膝を伸ばしたほうが勢いがつきやすい
キックした足を方が曲げたほうがいいのでしょうか、伸ばしていたほうがいいのでしょうか。
実は、 膝を伸ばして蹴ったほうが、遠心力がはたらくため大きな力につながります。
そのため、大きな力を生み出すために、キックした足は膝を伸ばしていきましょう。
マットの上で、ゆりかごのように何度も膝を伸ばした状態でキックする練習をすると身についていくと思います。
〇チョキからグーに
鉄棒を超えるまでははチョキ、鉄棒の上を越えたら足を揃えてグーにするとよいでしょう。
足を揃えるタイミングを工夫することで、より回転の威力をつけることができます。
こちらも苦手な児童は、 あおむけで寝転んでチョキからパーの練習をしていくとよいでしょう。
〇鉄棒の真下より奥に
踏み込む足が鉄棒の真下、もしくはそれよりも体に近い位置にあると、キックするときに後ろの方にけることが難しくなってきます。
そのため、 後ろに蹴るためには、最初に踏み込む脚の位置が鉄棒を超えて、前にある必要があります。
上手く意識できない場合は、 ラインを引いたり、跳び箱を前に置いたりして、前に足を出すことを意識させましょう。
〇肘を曲げる(鉄棒に体をひきつける)
肘を伸ばしてしまう(脇が開いてしまう)と、鉄棒からお腹が離れてしまい、回ることができません。
そこで、 肘を引いて(脇を閉めて)、鉄棒にお腹をくっつけるようにイメージするとよいです。
脇に帽子などを挟んで回ってみてもよいでしょう。
ここでの注意点は、肘を曲げる際に、胸に引きつけてしまわないことです。
胸ではなくお腹に引きつけることを意識して練習を行いましょう。
お腹が離れないようにしてくれる鉄棒専用の器具やタオルなどを使って体が離れないように工夫しても良いかもしれません。
また、引きつける力が弱いようであれば、 ダンゴムシのポーズや友達と引っ張り合いなどをして、徐々に引きつける力をつけていくとよいでしょう。
逆上がりは一歩ずつの積み重ねが大切
急に逆上がりができるようになるのは運動神経がいい子だけです。
逆上がりができない子には一つずつのポイントを伝えたり、そのポイントが身につくような運動をさせていくと良いです。
特に、鉄棒だとなかなか感覚がつかみにくい場合は、 マットや布団の上で行っていくと良いでしょう。
他にも上り棒を行ったり、足抜き回りなどの逆上がりにつながる技をやることもできます。
子どもが楽しく学べるようぜひ支援していってください。